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静岡の茶市場では、毎年4月の中旬に「初取引」という式典が行われます。
この「初取引」は、その年の新茶シーズンのスタートを表す節目のイベントです。
初取引で話題になるのが「取引の最高値」です。
この記事では、過去の話題を交えながら「お茶の初取引」を紹介します。
「初取引」と聞くと、お正月の「マグロの初競り」が印象深い人もいるかもしれません。
高級マグロが自分の口に入ることはなくても、高い値段が付くほど「縁起が良い!」「景気がよくなりそう!」と期待を感じる話題ですよね。
マグロに限らず、日本各地で、それぞれの食材が旬を迎える時期に「初取引」は行われており、日本茶にも「初取引」があります。
お茶の1年のサイクルは、温かくなる春ごろから1番茶の収穫がはじまり、初夏の5月上旬に最盛期を迎えます。その後、場所や天候によって夏から秋ごろまで2番茶、3番茶と収穫が行われます。冬の寒い時期には、翌春の1番茶に備えて樹を休ませます。
「お茶の節目は、1番茶(新茶)の収穫がはじまる春」と捉えているのが、茶業界の感覚です。
この節目に「初取引」が行われ、その年の新茶シーズンの幕が開きます。
そして、マグロの初競り同様、お茶の取引も「初取引でいくらの値が付くのか?」は、毎年注目される話題です。
近年の静岡茶市場における新茶の初取引の最高値を見てみましょう。
静岡茶市場は、1956年に開場し、初取引は1957年から行われています。
60年を超える歴史の中で、史上最高の値段が付いたのは「2022年」でした。
その値段は、なんと「196万8000円」。
後ほど、詳しく解説しますが、これは「茶葉1kgあたりの金額」です。
史上最高値が付いたお茶は、静岡県内の富士宮市で生産された「手摘みの手揉み茶」で、お茶を出品したのは2022年4月に発足したばかりの「JAふじ伊豆」です。
「JAふじ伊豆」は、静岡県東部の8つの農協の合併で誕生しました
情報によると、「茶寿の108歳」にかけた「108万円」に、「JAふじ伊豆」が8つの組織の合併で誕生したことと、新茶の関連キーワード「八十八夜」を絡めた「88万8000円」を乗せた合計で「196万8000円」という値段が付いたそうです。
金額については「縁起を担いだご祝儀」の意味合いもありますが、お茶の品質も値段にふさわしい高評価だったことでしょう。
この年は、来店したお客さんと「どんなお茶なんだろうね?一度は飲んでみたいよね。」と話す機会が多かったです。
今回紹介した「静岡茶市場」は、静岡市にあります。全国で初めての茶の取引場として誕生した歴史ある茶市場です。
そのため「静岡茶市場の初取引」がニュースなどに取り上げられ、よく話題になりますが、「初取引」は、他の産地や地域でも行われています。
インターネットで「〇〇年 新茶 初取引」などと検索してみてください。全国各産地の話題が出てきます。
初取引は、お茶の品質をチェックする機会です。その年のお茶の品質や特徴の傾向を確認し、取引の相場を予想する目的があります。
単に盛り上げるイベントというわけでありません
お茶の初取引で話題になる最高値は「1kgあたりの値段」であることが多いです。
これは、お茶の取引が「1kgあたりいくら?」という値付けが主流だからです。
収穫状況や取引関係によっては、例外として「合計〇〇kgでいくら?」という取引が行われることもありますが、業者同士で行う取引では「1kgあたりの値段」がお茶の価値を測る基準です。
売買は「単価(1kgあたりの値段)」 x 「合計量(〇〇kg)」で計算されています。
当店のような小売店では、お客さんの購入規模に合わせて100gや200gのパッケージで販売しています。
小売店では「100gあたりいくら?」という基準を使うのが一般的です。
たとえば「200gで¥1000」の商品は「100gあたり¥500のお茶」というわけです。
お茶を購入するとき、品質のランクを見極める基準として参考にしてください。
私もスーパーなどで他社の商品をチェックすることがあります。気になった商品は、裏面の内容量と値段を確認して「これは、〇〇円くらいのお茶なんだな」と計算してしまうのが職業病です。
先ほど紹介した2022年の史上最高値のお茶を、店頭で販売すると仮定して計算してみましょう。
現実には商品として販売されるまで工程を経るので、そのままの値段で販売されることはありませんが、興味本位で単純に計算しています
付いた金額が「196万8000円」でした。
これは「1kgあたりの値段」なので、小売販売の基準「100gあたり」で計算すると「19万6800円」になります。
さらに、このお茶を急須で淹れてみましょう。
標準的な2~3人用の急須で約10g使うとして「1万9680円」(約2万円)です。
数人でシェアしても「一杯当たり5000円相当のお茶」という計算が出ました。
夢のまた夢のお茶…
初取引は、つい「お金の話題」に注目されてしまいますが、数字よりも大事なことがあると思います。
それは「日本茶に注目が集まり盛り上げたい」という業界全体の希望が込められていることです。
私も、茶業に携わる身として強く共感しており、毎年の初取引の話題を注目しています。
日頃、美味しいお茶が飲めるのは、この時期だけの功績ではありません。
年間を通して「自然」と「農家さん」が育ててくれたからこそ、私たちは毎年「美味しいお茶」に出会うことができます。
「美味しいお茶を届けたい」という農家さんの思いも受け継いで、みなさんにお届けしています。
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